無意識の仕組みを知る
日常の生活や、仕事でイラッとしたり、不安に飲み込まれたり
感情が大きく動いてしまうことはありませんか。
そんなときに
「自分は感情的だ」「もっと冷静にならなきゃ」と
自分を責めてしまう人は少なくありません。
けれど実は、私たちが反応してしまうのは
性格や意志の問題ではありません。
それは、人間に備わった
無意識の仕組みによるものなのです。
そもそも「反応」とは何か?
私たちは普段
「出来事が起きて → 考えて → 感情が生まれる」と思いがちです。
けれど実際には、多くの場合
感情や反応のほうが先に起きています。
何か刺激を受けた瞬間
私たちは無意識に一瞬で状況を判断し
身体や感情を反応させます。
そのあとで、「なぜ怒ったのか」「なぜ不安になったのか」と
理由を考えているのです。
つまり反応とは、考える前に自動的に起きている心の動きだと言えます。
反応は「悪者」ではない
ここで大切なのは
反応そのものは悪いものではない、ということです。
反応は本来、私たちの身を守るための仕組みとして働いています。
・危険を察知する
・不快を知らせる
・大切なものが脅かされていることを教える
こうした役割を、反応は無意識のうちに果たしています。
問題になるのは、反応についての理解がないまま
感情に飲み込まれてしまうこと。
なぜ私たちは反応に振り回されるのか
私たちの無意識は
これまでの経験をもとに動いています。
・過去の失敗
・傷ついた記憶
・繰り返し刷り込まれた価値観
そうしたものが
「こういうときはこう反応する」と
移動的な反応パターンをつくっています。
たとえば
・似た状況になると、考える前に不安になる。
・同じ言葉を聞くと、反射的に怒りが湧く。
これは、今の出来事そのものよりも
過去の経験に無意識が反応している状態です。
反応=自分だと思い込んでしまう
私たちが反応に振り回されてしまう理由のひとつは
「反応している状態」と「自分」を同一視してしまうことにあります。
怒っているから、私は怒りっぽい人間だ。
不安になったから、私は弱い人間だ。
そんなふうに
一時的な反応を自分そのものだと捉えてしまう。
けれど実際には
それは今、そう反応している状態にすぎません。
この違いを知るだけで、反応との距離は大きく変わります。
「知る」だけで、反応との関係は変わる
反応を止めようとする必要はありません。
抑え込む必要もありません。
まず必要なのは
「あ、今反応が起きているな」と知ること。
この知るという一歩が
反応に飲み込まれないための土台になります。
反応は、あなたを困らせる敵ではなく
あなたの内側の価値観や大切なものを教えてくれる情報
として扱えるようになります。
反応は「価値観のサイン」でもある
不安が出るとき、そこには「守りたいもの」があります。
怒りが湧くとき、そこには「大切にしたい境界線」があります。
反応を知ることで
自分が何を大事にして生きているのかが
少しずつ見えてきます。
ここから先は、「気づく」という学びの領域です。
反応と上手につき合うための最初の一歩
反応が起きたとき、
次のような問いを投げかけてみてください。
・今、何が起きているだろうか
・これは、今の出来事への反応だろうか
・それとも過去の経験が反応しているだろうか
答えを出そうとしなくて構いません。
ただ、問いを置いてみるだけで十分です。
反応は、あなたの敵ではない
生きている限り、反応は起き続けます。
けれど、支配される必要はありません。
反応の仕組みを知ることで
私たちはそこに少し距離をつくることができます。
知ることは
自由への最初の一歩。
反応は、あなたの人生を縛るものではなく
道を照らすサインにもなり得るのです。